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「菌」をも愛するおむすび

「むすび」は「古事記」の中にもある「産巣日」または、「産霊」(むすひ)と関係があるそうです。
どちらも「万物を生み、成長させる、神秘で霊妙な力」を指す言葉で、「むす」は「発生する、生える」の意味、「ひ」は「心、霊」という意味です。

平安時代には、宮中や貴族の家で行事があったときに屋敷で働く人達のために「ご苦労様」という感謝の気持ちを込めた玄米を卵型に握り固めたものが配られていました。

中でも米と塩で作ったおむすびは最高です。
手軽に作れて、持ち運びができ、シンプルだけどいつまでも飽きることなく、色々なおかずにも合う不思議な食べ物ですよね★

弁当箱にお米を詰めるのと、おにぎりでは味が全く違うのはもうわかりますよね。
では、材料が同じでも、おにぎりの方が冷めていても断然美味しく感じるのはなぜなのでしょう。

どうやらここにも菌たちの世界の働きの見えない世界が関与しているようです。

素手でおにぎりを握ると、米のデンプンと塩と手の常在菌によって、乳酸菌発酵が始まります。
そして、時間が経つにつれ乳酸菌発酵も進み、作りたてのおにぎりよりも時間をおいて食べるおにぎりの方が美味しいと感じます。

子どもの頃に親につくってもらったおむすびは、なぜか食べるとほっとするような安心感があるものです。
おむすびの中には、食材のエネルギーと、握った人のエネルギーがぎっちり詰まった食べものなので、直接愛が身体へ入り、身体の中で千早振る振動が起こるようですね。

「おいしく食べて健やかに大きくなってね」と、思いをこめて子どものために握る。
地震や火事などの災害時では、被災者を力づけたいと願いを込めて握る。
大切な人や、とても元氣な人に握ってもらったおにぎりを食べる。

振動数が上がり元氣がが出てくることでしょう。

「おむすび」

はただのお米の塊としてではなく、優しさと愛の『心』のエネルギーが、食べ手に通じ合う

素晴らしい日本食なのです。

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